そうなんです。去る2020年12月20日にレザーソムリエの試験を受けて参りました!
そして先日、その合格発表があったんですが
無事!
合格することができました!
でも、レザーソムリエって多くの方にとってはきっと聞きなれない言葉ですよね。
そこで今回は、レザーソムリエについて解説するとともに、試験を受けてみた感想を記事にしたいと思います!
試験の難易度や過去問などにも触れたいと思いますので、これから受験を検討される方はぜひ読んでみてくださいね。
レザーソムリエとは
それではまずレザーソムリエについて解説していきましょう!
レザーソムリエってなに?
レザーソムリエは、一般社団法人 日本皮革産業連合会が認定する資格です。制度自体も、2017年にスタートしたものであり比較的新しい制度と言えますね。
公式ホームページでは、レザーソムリエについて以下のように述べられています。
皮革業界では、皮革及び革製品について正しい知識を持っていただき、皮革および革製品を愛用し、楽しみ、より多くの皆様に使っていただきたい、そんな想いから、皮革講座や皮革試験等を活用し、「レザーソムリエ」を育成することにいたしました。
出典:レザーソムリエ公式ホームページ
革とは何か、皮革の種類や鞣しの方法、革の良さやお手入れ方法など幅広く学んでいただき、レザーライフを多くの皆様に楽しんでいただけたらと思います。
つまり、こうした資格認定制度を作ることで、革製品についての知識を有する人を増やして革製品の魅力をもっと広めていこうということですね。
レザーソムリエに種類はあるの?
現在、行われているのは「レザーソムリエBasic(初級)」「レザーソムリエProfessional(中級)」の2種類です。
レザーソムリエBasic(初級)
応募条件はなく、どなたでも受験することが可能です。
また、1度資格を取得したら更新する必要はありません。
レザーソムリエProfessional(中級)
中級試験は2022年から実施されます
また、中級を受験するには以下のいずれかの条件を満たす必要があります
・レザーソムリエBasic(初級)の合格者
・皮革及び革製品(販売業含む)取扱歴5年以上
資格取得のメリットは?
レザーソムリエに認定されるメリットをご紹介します。
工場見学会への参加が可能に
レザーソムリエに認定されるとタンナリー見学会に参加することができます。
過去には、姫路にある山陽、栃木レザーのタンナリーなどの見学会が行われています。こうしたタンナリーを見学する機会は滅多にないので貴重な体験をすることができます。
2021年は残念ながら開催は未定となっていますが、今後の企画に期待したいところです。
レザーソムリエ ロゴマークの使用が可能に
レザーソムリエのロゴマークを名刺や店頭のPOPに使用することが可能になります。
出典:レザーソムリエ公式ホームページ
ロゴマークの使用に際しては、日本革類卸売事業共同組合(日本皮革産業連合会が事業を委託している団体)に使用申請が必要です。
使用される方は、ロゴマーク使用規約にきちんと目を通しましょう。
一定の知識を持つことの証に
これが一番のメリットではないでしょうか。
このブログも、「ただの革靴好きが発信するブログ」から日本皮革産業連合会が認定した「レザーソムリエが発信するブログ」になりました。
私のブログにしてもそうなんですが、発信する情報に関してある一定の権威性を持つようになったわけです(影響力の大小は別として・・・)。
レザーソムリエ難易度と勉強法
続いて試験の難易度と勉強法についてです。
中級試験においては、2022年度が初めての開催になるため、試験の情報があまりありません
ここでは主に初級試験の難易度、勉強法について解説します
初級の難易度
試験の難易度はあまり高くないと言えます。
私が実際に受験した第4回の試験は、受験者183名に対して146人が合格しています。
その合格率、約80%!
ですが、やはり資格試験というだけあって一般的な革好きというだけでは合格は難しいと思いますのできちんと試験対策が必要です。
勉強法
勉強法はいたってシンプルです。
公式テキスト(2,180円税込・送料込)を購入してしっかり読み込みましょう。この公式テキストの中から幅広く出題されます。
公式テキストは、公式ホームページから購入することが可能です。
また、公式ホームページにおいてオンライン皮革講座Basic(初級)を視聴することができます。視聴するにはアカウントの作成が必要です。
講座は無料で視聴することができますが、テキスト全体を網羅しているわけではないので、あくまでテキストの補助的な役割として視聴することをお勧めします。
試験は、四肢択一式50問。時間は60分です。
考えるというよりはひたすらに知識の問題です。
覚えている範囲で出題された設問をいくつかピックアップしたいと思います。
問題は手元に残らないため、正確ではありませんので参考程度に留めてテキストで勉強してください。
・アメリカと欧州で生産される牛原皮の違いは
・日本で自給される原皮は何か
・ハイドとスキンの違いは
・カーフ、キップ、ステア、カウ、ブルを月齢順にした場合
・アザラシ革の特徴は
・原皮を脱毛させる工程は
・なめしの違い
・天然皮革と合成皮革の違い
・アニリン仕上げの特徴は
・メンズ靴の各部・各パーツの名称
・ウィメンズ靴のヒールの名称
・靴のフィッティング
・足のトラブルについて
・かばん、財布の名称
・ベルトの縫い合わせの種類
・乳化性クリームと油性クリームの違い
・防水性と撥水性の違い
と、まぁこんな感じでテキスト全体から出題されます。
この中でも自分が興味のある分野や前知識がある箇所は覚えやすいんですが、あまり興味がない分野がなかなか難しかったですね。
試験の過去問は私が調べた範囲では見つけることができませんでした。勉強は公式テキストと補助的にオンライン講座を視聴して行いましょう。
ちなみに現段階では、合格基準点は公表されていません。
受験方法
続いて受験方法の説明です。2020年から受験方法が変わりました。
これまでは、東京と大阪に設置された試験会場に足を運んで受験するしかなかったのですが、2020年はテストセンター(CBT)方式が採用され全国で受験することが可能になりました。
テストセンター(CBT)方式の採用
テストセンター方式とは、全国に設置されたテストセンターに自身で受験の申し込みを行います。
テスト当日は、自身が申し込みを行ったテストセンターに出向き、パソコン上で受験をすることをいいます。
これまで、東京・大阪の会場でしか受験できなかったわけですが、テストセンター方式の採用によって受験のハードルがぐっと下がったと言えますね。
申し込み方法
申し込みはCBT-SolutionsのWebサイトから行います
2022年は初級、中級ともに8月8日から受付開始です
初級は5,500円、中級は11,000円の受験料がかかります
2022年の試験日程
試験の日時は以下のとおりです。
受付期間:2022年8月8日(月)〜11月3日(木)
受験予定の方は日程を確保しておきましょう。
受験の失敗談
ここで受験の失敗談についてお話しします。試験の失敗ではなく、受験申し込みの失敗談です。笑
テストセンター方式は、前述したように全国に設置されているテストセンターで試験を行う方法です。
試験を受けると決めた方は、なるべく早く試験会場の予約を行うことをお勧めします。
というのは、私が試験会場を予約したのが締め切りの直前であったために最寄りの試験会場に空きがなく、結局、隣県まで遠征するはめになってしまいました・・・。
まとめ:革好きな方は受験してみよう
革製品を扱う仕事をしていなくても革好きの方はぜひレザーソムリエの試験を受験されることをおすすめします。
この資格が役に立つかは抜きにして、やはり自分の知識が認められることって単純に嬉しいんですよね。
私も今後、中級・上級と試験が実施されれば勉強を続けて試験を受けてみたいなと思っています。
以上、レザーソムリエについてまとめてみました。
今後、新たな情報があれば加筆・修正を加えていきたいと思います。
このブログでは実際に私が使用するレザーのお手入れグッズを紹介しています。
革靴のお手入れ用品にお悩みの方はぜひご一読ください!