今でこそ日米の代表的な株価指数(インデックス)をメインに投資をしている私ですが、今回は投資を始めた頃の苦い失敗を記事にしていきたいと思います。
過去にも私が高い勉強代を払った失敗談を記事にしていますので、こちらも合せて読んでいただければ幸いです。
さて、今回の失敗のテーマは「国策株」です。
・これから投資を始めたい
・投資初心者で何を買えばいいのか分からない
・成功体験はよく聞くけど失敗談も聞きたい
という方はぜひ、私の失敗に学んでいただければと思います!笑
国策株とは
相場には、「落ちるナイフは拾うな」、「5月に株を売れ」といった様々な格言があります。
そうした中に次のような格言があります。
◯ 国策には逆らうな
では、どういうことか、大和証券さんでは次のように説明されています。
国家があってこそ、企業も家庭生活も成り立つのだから、正しいとか正しくないではなく、国のその時の政策には逆らうことはできない、むしろ政策に関連した銘柄は、前向きに評価して買ったほうがいいという教えです。
国策には国自体の進路を決めるような大きなものから各種産業政策などいろいろですが、80年代後半から90年初めの土地本位制を鮮明にしたバブル政策や、2000年前後のIT育成などは代表的国策といえるでしょう。出典:大和証券ホームページ
2020年9月現在、デジタルトランスフォーメーションなどが国策、テーマ株としてよく紹介されていますね。
失敗した国策株
ここから先は、私が実際に投資していた個別の銘柄名が出てきますが、今後の株価の上昇・下落を占うものではありませんのでご注意ください
それでは、肝心の私が失敗した国策株ですが、こちらになります
CYBERDYNE(株)/7779
サイバーダインという名前は映画ターミネーターに出てくる架空の会社なんですね。
これをそのまま社名にしてしまったのが筑波大学発のベンチャー企業・サイバーダインなのです。
当の企業はもちろん人型サイボーグであるターミネーター「T-800」を制作している・・・わけではなく。
医療用のロボットスーツを開発している会社です。
そのロボットスーツの一例がこちらです。
HAL®医療用下肢タイプ (JPモデル)
出典:CYBERDYNE公式ホームページ
このロボットスーツ「HAL」を用いて脊髄損傷や脳卒中などの脳・神経・筋疾患の患者に他する治療を行っているんですね。
当時、福祉関係に携わる仕事をしており、医療・福祉分野においては国や自治体から多額のお金が入ることを目の当たりにしたchesは「国策株で買うのはこれだ!」と思ったわけです。
過去には、「産学官連携功労者表彰経済産業大臣賞」や「日本ベンチャー大賞内閣総理大臣賞」などを受賞しており、まさに「国策株」と言えるのではないでしょうか。
株価の推移とその失敗
それでは株価の推移を見てみます。
これはサイバーダインの上場来の株価チャートです。
まぁ、現在の株価をみると私が言いたいことなんて推して知るべしですね。笑
サイバーダインの株価推移については3つのポイント(上図の矢印)があります。
① 期待先行の株価
② 空売り機関のレポート
③ 米FDAの医療機器認証
サイバーダインは上場してから一時約2,600円の株価がついていました。この株価については、当初から株価が高すぎるとの声がありました。
それは上場してからもなかなか黒字を達成できなかったことが挙げられます。
しかし、その事業に対する期待の高さから株価は順調に推移していたんですが、ここで空売り投資家として知られる「シトロンリサーチ」から目を付けられてしまいます。
同社はシトロンリサーチから「世界で最も途方もなく低価な株である」「適正株価は300円」などとケチョンケチョンにこき下ろされてしまいました。
サイバーダインもこのレポートに対して反論をしたんですが、株価は約1500円程度にまで下落してしまいました。
さて、ここでほんの少し世界医薬品市場について説明します。
IQVIAによると、世界の医薬品市場規模は、約138兆円にものぼると言われています。
そして、この医薬品市場の4割をアメリカが占めているんですね。
このアメリカの医薬品市場を開拓していくには、FDA(米国食品医薬品局)の承認を受ける必要があります。
サイバーダインは、シトロンのレポートがあった時点では、FDAへHALの申請はしていたものの、承認が出ていませんでした。
また、前例のないサイバニクス医療については、承認されるかどうか先行きが不透明な状況でした。
同社はこの承認が降りれば売り上げは右肩上がりであると主張していましたから、この承認がサイバーダインの命運を握ると言っても過言ではありませんね。
そして私は、
という根拠のない一か八かの投機に走ってしまうんですね。
この投機はなんと成功し、その後、サイバーダインはめでたくFDAの承認を受け、株価は一時2,100円代まで回復します
ここで、まぁまぁの含み益が出て売却を検討するんですが、「まだ上がるかも」という欲が出てしまい、完全に売却のタイミングを逃してしまいました。
承認後も業績は相変わらず芳しくなくずるずると株価は下がり続け、最終的には500円代で低迷するに至ってしまいました。
まとめ:投資の王道を知ることから
ここからは、今の私が当時の私にアドバイスをするならという視点で語っていきたいと思います。
ここでの失敗も過去の例同様にいちかばちかのギャンブル(投機)に走ってしまったのがいけませんでした。
こうした投資も悪いわけではありませんが、あくまでポートフォリオの中の分散投資の一角としてリスクを理解して保有するということならいいと思います。
しかし、当時の私は何となく株を始めて、何となく株を買っていたんです。
株価の上下に一喜一憂することが日常茶飯事でした。
これではリスクの高い個別株に手を出して損をするなんて当たり前ですね。
これから資産運用を始める方は、次の2点をかならず抑えましょう!
① 目的・目標を明確にする
② 資産運用の基本を知る
目的・目標を明確にする
当時はこんなこともあまり考えずにやっていたのでヒドいものですね。
長期で資産形成を考えたいのか、短期で大きく稼ぎたいのか。「いつ」までに「いくら」の資産を作りたいのかを考えましょう。
これが決まれば、自ずと投資手法も決まってくるのではないでしょうか。
資産運用の基本を知る
本当に当たり前のことなんですが、資産運用の基本をまずは勉強しましょう。
私のようにとりあえず株を始めて、突っ走って何となく買いして、高い勉強代を払って、習うより慣れろで勉強しても良いのですが、高確率で損します。笑
私がお勧めするのは、投資の王道である長期のインデックス積み立て投資から始めることをお勧めします。
そして、その長期投資をしながら自分の心地よいリスク配分とポートフォリオを見つけていきましょう。
おまけ:その後のサイバーダイン株
塩漬けにして永久保有株にしようと思っていましたが、私の投資方針が「リスク許容度の範囲内で全世界株投信を購入!」に変更されたことに伴い売却してしまいました。
その後は、あまり同社の株価の値動きや事業については観察していないので上記の情報古いものもあるかと思いますがご了承ください。
ちなみにサイバーダインの事業そのものについては、共感している部分も多くこれからも応援したいと思っています。
サイバーダインが実施するサイバニクス医療がこれからもっと進展し、脊椎損傷や脳卒中、筋疾患で苦しむ多くの患者が助かればいいなと思っています。
さらに、最近では、前田健太投手のトレーニングにHALが使われたり、羽田空港に掃除用ロボットが納品されたり、介護用のアシストスーツなども手がけたりしています。
気になるかたは同社の公式ホームページなどチェックしてみてください。
[blogcard url="https://www.cyberdyne.jp" title="CYBERDYNE公式ホームページ" content="サイバニクスで未来を拓く"]野球されている方は知っている方も多いかもしれませんね。なんとこのHALが「トクさんTV 」で紹介されています。
私は野球やってないけどトクさんTV 見ちゃうんですよね笑
このブログでは実際に私が使用するレザーのお手入れグッズを紹介しています。
革靴のお手入れ用品にお悩みの方はぜひご一読ください!